市町村でも続々とドナー特別休暇を採用

 

 こうした動きは都道府県レペルにとどまらない。まず福島県内では、福島市と大越町が一九九二年六月になって、休暇をとらずに骨髄提供ができる道を拓いたのである。この大越町の場合、町内の中学一年生が再生不良性貧血となり、五歳の弟がドナーとなって骨髄移植を行い、それを聞いた町長が町職員らに骨髄バンク登録を呼びかけ、今回の措置を決めたという。

 茨城県取手市でも同様の決定を行っている。当面は、首長の裁量で休暇が認められるものであるが、将来は条例に明文化していきたいとしている。市長は「役所を休めないためドナーになれないのでは、患者の命にかかる」と言い、助役は「市職員のボランティア精神を促進し、ドナー登録の奨励とドナー不足の解消に役立てば」との談話を、新聞に載せている。

 こうした動きとはまた別の形で、ドナーになることを可能にしている自治体の例もある。それは東京都足立区が、一九九二年四月からスタートさせた「ボランティア休暇制度」である。この休暇は、骨髄バンクのドナーに限ったことではなく、区職員が地域ボランティア活動を行う場合、年七日間を限度に有給休暇扱いとする制度である。足立区職員の場合は、この制度でドナーになることが可能である。

 札幌市では、自治労札幌市労働組合連合会が中心となり、従来からの休暇制度改善要求の一つとして骨髄バンク支援のため運動を続けてきたが、夏期手当交渉の中で「バンク登録や骨髄提供などで休務する場合の有給義務免の制度化について一九九二年一〇月より実施する」という労使確認を行い、実施している。

 そのほかにも各地の地方自治体で、ドナー特別休暇を認める決定を行っている。