被扶養者に関する給付

 

 家族療養費については、基本的には被保険者の改正内容と同じ取り扱いですが、子供の療養に対する自己負担割合ついては次のような改正が行われます。現在は、一般の被保険者が3割負担であるところ3歳未満の子供については2割負担という軽減措置がありますが、これが平成20年4月からは「小学校入学直前の3月末まで」延長されます。また、家族療養費については。災害その他の厚生労働省令で定める特別の事|青がある場合、平成18年10月から「家族療養費の額の特例」が新設されました。

 被保険者の被扶養者(老人保健法の規定による医療を受けることができる者を除く)が保険医療機関などのうち自己の選定するものから療養を受けたときは、被保険者に対し、その療養に要した費用について、家族療養費が支給されます。

 家族療養費の額は、次の①にあげる額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該額および②にあげる額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該額および③にあげる額の合算額)とされます。

①当該療養(食事療養および生活療養を除く)につき算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)に図に示す区分に応じ、それぞれ定める割合を乗じて得た額。

②当該食事療養につき算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは。当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した額。

③当該生活療養につき算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した額。

家族療養費の区分

イ 被扶養者が3歳に達する日の属する月以前である場合

100分の80

ウ 被扶養者(工に規定する被扶養者を除く)が70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合

100分の90

エ 70歳に達する日の属する月の翌月以後であって療養の給付にかかわる一部負担金の割合が100分の30である被保険者その他政令で定める被保険者の被扶養者が70歳に達する日の属する月の翌月以後である場合

100分の70

○現物給付  

 被扶養者が保険医療機関などから療養を受けたときは、保険者は、その被扶養者が当該病院もしくは診療所または薬局に支払うべき療養に要した費用について、家族療養費として被保険者に対し支給すべき額の限度において、被保険者に代わり、当該病院もしくは診療所または薬局に支払うことができます。

 また、上記の規定による支払があったときは、被保険者に対し家族療養費の支給があったものとみなします。

家族療養費の額の特例 

 保険者は、一部負担金の特例の適用を受ける被保険者の被扶養者にかかわる家族療養費の支給について、家族療養費の額の①に定める割合を、それぞれの割合を超え100分の100以下の範囲内において保険者が定めた割合とする措置を採ることができます。

 被扶養者が保険医療機関などから療養を受けたときは、保険者は、その被扶養者が当該病院もしくは診療所または薬局に支払うべき療養に要した費用について、当該療養につき算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)の限度において、被保険者に代わり、当該病院もしくは診療所または薬局に支払うことができます。この場合において、保険者は、当該支払をした額から家族療養費として被保険者に対し支給すべき額を控除した額をその被扶養者にかかわる被保険者から直接に徴収することとし、その徴収を猶予することができます。

 家族埋葬料について、改正前は被保険者の被扶養者が死亡したときに一律10万円が支給されていましたが、平成18年10月から支給額が一律5万円へ変更されました。なお、死産児は被扶養者に該当しないので、その場合には家族埋葬料が支給されません。

家族出産育児一時金

 家族出産育児一時金については、出産育児一時金と同様に支給額が30万円から35万円に引き上げられました。また、出産育児一時金を受給する際の手続きについても同様に受取代理の取り扱いがスタートしました。今回の健康保険法の改正については、世代間の負担の公平を維持し、少子高齢化対策の一環として、子に対する被保険者の負担軽減を図る内容になっています。