脳性麻痺の原因分類と合併症

 

脳性マヒをもたらす脳障害の発生時期は、出生前、周生期、出生後の主要3期に分けられる。医療や母子保健の進歩、また環境条件の変化に伴い、各期の作用要因も変わってきているが、主なものをあげる。

 a。出生前一遺伝的要因。妊娠中毒症、糖尿病、母親の風疹、流感などのウィルス性疾患、薬物・C0、放射線被曝、梅毒など。

 b。周生期一早産、仮死出産その他異常分娩による酸素欠乏、脳内出血など、この時期の障害がもっとも多い。

 c。出生後一高熱を伴う疾病(脳炎)、頭部外傷、窒息、重症黄疸など。

 母親の喫煙が胎児に与える悪影響が最近とくに警告されており、また、労働強化による母性の破壊や環境汚染など、社会的要因を軽視するわけにいかない。

 これらの要因は、脳性マヒにかぎらず、いろいろなタイプの脳障害の発生原因でもある。

 (3)合 併 症

 脳性マヒでは、いわゆる身体運動や姿勢の障害に加えて、種々の合併症状があらわれる。

 a。言語障害-前述のようにアテトーゼ型でとくに目立つ。発声・発語の前提となる呼吸運動のコントロールが困難なものから、舌、口唇、口蓋など構音器官の運動障害まで及ぶ。知的発達遅滞が重畳する場合は、そのことからくる二重の言語障害もおこりうる。

 b。てんかん-脳障害の部位と程度によりてんかんを伴う比率がますが、全体としてはほば30%にみられ、とくに痙直型で好発するといわれる。

 c。知的発達遅滞-脳障害に起因するので知的機能の障害や遅滞を来す可能性は想定されるが、いわゆるIQ分布や知能検査結果の「統計的傾向」から、知的遅滞の傾向があるというように一般化することはあやまりであろう。

 d。感覚障害-視覚器官や聴力損失がみられることがある、眼球運動障害(斜視、眼振など)や中枢性難聴などがあげられる。