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知的発達障害の発達の特徴

 

 知的発達障害は状態像としてとらえるとするならば、その障害の原因は種々であり、したがってその発達もかなり異なる様相を示すのは当然である。従来の研究では、知的発達障害児が健常児といかに異なっているかを解明することに重点がおかれてきたが、むしろそのプロセスや異なっている特徴をもたらす要因は何であるかを明らかにすることが必要であると思われる。つまり、障害を科学的にとらえようとする研究と実践は、障害を人間の発達との関連のなかで考える方向へと向かいつつある。その例として熊谷(1982年)は、知的発達障害児の特徴をモデルによって示している。それによれば、人の発達ではゆるやかな量的変化として発展し、その途上で次の質的変化の過程をむかえる。その際、普通児では段階Iはその進行途上で段階Uへ質的変化をとげるが、その時点でもまだ段階1の発達を継続させている。これにたいして知的発達障害児では、普通児と同じ道をたどりながらも、Iの段階での発達を充実させてからでないと、次の高次の段階への移行をとげることができない。例えば、乳児期の感覚運動の発達段階で十分の発達をさせておかなければ、次の高次の段階である言語や抽象思考への高次化はなされにくいということである。したがって、知能障害児では普通児とくらべて段階間の移行に時間を要するのである。