東海骨髄バンクでの移植の成績

 

 実際に東海骨髄バンクを通して骨髄移植を行った三七例の成績について、見ていきたいと思います。

 

 患者さん三七人の病気の内訳は、急性白血病が一一名、慢性白血病が一七名、骨髄異形成症候群が四名、再生不良性貧血が二名、悪性リンパが一名、小児の代謝病が一名となっています。これは今までの血縁者間で行われた骨髄移植の病気の分布とほぼ一致するものであります。

 

 次に患者さんの年齢でありますが、九歳以下が四名、一〇歳代が一一名、二〇歳代が九名、三〇歳代が一一名、四〇歳代が一名ということになります。ちなみに東海骨髄バンクの場合、登録できる患者さんの年齢の上限は四五歳ということになっております。

 

 骨髄を提供して下さった方三七名につきましては、男性が二二名、女性が一五名で、年齢は二〇歳代が九名、三〇歳代が一七名、四〇歳代が一一名いらっしゃいます。

 

 次に提供者の居住地なんですが、バンクが東海地区にあります関係上、愛知県が二四名、続いて東海各県が多いのですが、中には神奈川県の方が二名いらっしゃいますし、埼玉県と福島県の方が一名ずっおいでになります。実際には、かなり遠隔の地から提供して下さっているということです。

 

 さて、今度は三七例の非血縁者間骨髄移植をどこで行ったかですが、三七名中二一名は愛知県で行いました。これはその患者さんが愛知県にお住まいの方だけというのではなく、愛知県で移植を行っただけでして、遠くのほうからこちらにお見えになって移植した、という方も含まれています。その他は九州や新潟、さらには神奈川とかで、患者さんが非血縁の骨髄提供者から骨髄を受けて移植をされたという地域は、かなり全国的なものであります。

 

 では、実際に骨髄はどこで採ったかといいますと、全部東海地区で採取しております。東海地公的骨髄バンクへの患者登録に関しても、「登録時の年齢が満四五歳以下」とい    う年齢制限がもうけられている。年齢以外の登録できる適応となる患者についてのその他の条件は、    「親族内にHLA型適合ドナーがいない」 「骨髄移植にて予後が期待できる患者」 「コントロール困難な感染症及び骨髄移植に支障のある重篤な臓器障害を持たない」があげられている。しかし、さま    ざまな治療法が開発され、たゆみない進歩が続いている状況にあって、こうした患者登録の基準は逐    一見直されることになるようである。さらに患者登録に際しては、患者本人や家族ではなく、主治医    が直接、決められた書式によって骨髄移植推進財団に申し込まなければならない。区で採った骨髄が九州や新潟・鳥取に運ばれる、というようなことをやったわけです。運ぶのにいちばん時間がかかったのには一八時間という報告がありますが、提供者から骨髄を採取して患者さんに入れるまでに一八時間くらいかかった、というのがもっとも長かったということです。

 

 最後に移植の成績に入りますが、東海骨髄バンクを通して非血縁者間の骨髄移植を行った三七名の患者さんのうち、九名の方がお亡くなりになっております。比較的最近に行った移植を含めまして、残りの二八名の方が現在生存していらっしゃいます。最初の一例目と二例目の方、そしてたぶん五例目の方もそうだと思いますが、この方たちはすでにもう社会復帰を果たしていらっしゃいます。

 

 お亡くなりになった方九名のうち、一年以上生存した方がお二人いますが、あとは移植後短期間でお亡くなりになった方が目立ちます。この短期間でお亡くなりになった原因の多くは、登録した時はひじょうに良い状態だったのですが、提供者が見つかった時はもう移植をしても難しい状態になってしまったという方たちです。それでも骨髄は主治医の判断で提供いたしますので、今後はもっと提供者が早く見つかるというシステムができれば、こういう方たちも救われたのではないかと思っております。