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革新性の高い大型新薬を連発する小野薬品工業

 

 製衡メーカーのみならず、全上場企業の中でも最も息の長い成長を続けている企業の一つ。九四年三月期で、一六期連続経常増益となる。

 

 酵素阻害剤「プロスタグランジン」に特化した研究開発力は非常に高く、収益力はわが国医薬品企業のなかで最高水準にある。

 

 とにかく、革新性の高い大型新薬を連発している。大半の主力品は独自商品で高いシェアを持ち、価格競争の影響もほとんど受けない。このことは、薬価改定にも端的に表れており、九二年四月の薬価改定の際には平均八・一%薬価が引き下げられたが、同社の引き下げ幅はゼロだった。

 

 今期の利益成長に大きく貢献しているのが、糖尿病神経障害治療薬「キネダック」、急性期脳血栓治療薬「カタクロット」の二製品だ。

 

 九二年五月に発売された「キネダック」は初年度に早くも売り上げが一〇〇億円を突破し、今期は二二〇億に達する見通しだ。

 

 現在、「キネダック」は糖尿病に伴う神経障害の適応を持った唯一の薬剤で、ライバルはいない。他社が開発を手がけている競合品は六、七品あるが、いずれもフェーズⅡ以下の段階にあり、発売は四、五年先とみられる。

 

 推定五〇〇万人ともいわれる糖尿病患者のうち、「キネダック」の投与を受けている人はほんの数パーセントにすぎず、拡大余地は十分にある。今後三、四年は先行者メリットをフルに享受できるだけに、中期で四〇〇~四五〇億円規模の大型医薬品に育つと予想される。

 

 「カタクロット」の発売は八八年四月。自社開発品の多い同社の中では珍しく、キッセイ薬品工業との共同開発品で、当初の薬効はクモ膜下出血術後の治療薬だったが、九二年一月に脳血栓の効能が追加されて以降、急速に売り上げを伸ばしてきた。今期は一〇〇億円の大台を軽く突破しそうだ。

 

期待の大型新薬「オノン」の発売も間近に

 

 期待の大型新薬の発売も間近に迫っている。九二年コ一月に製造承認を申請した喘息治療薬「オノン」は九四年中の発売が予定されている。

 

 「オゾン」は、気管支の平滑筋を収縮させるロイコトリエンの選択的拮抗剤で、薬剤として製造承認を申請したのは世界でも同社が初めて。

 

 既存の喘息治療薬と比べ、「オノン」の有効性と速攻性は際立って高く、また安全性も高いことから、大型商品になる公算が大きい。

 

 また、欧米でも臨床試験が実施されており、同社初の海外戦略商品に育つとみられる。

 

 「キネダック」、「オゾン」という革新性の高い大型新薬二品に加え、主力品の膵炎治療剤「フォイパン」なども成長力を維持しており、九〇年代後半は再飛躍期を迎えそうだ。

 

 開発中の製品の中にも、フェーズHに老人性痴呆症薬「ONO‐1603」、疼痛治療薬「ONO‐9902」、前立腺肥大症治療薬「SKF1105657」など有望新薬がそろっている。

 

 九三年度の予想研究開発費は一三八億円で、対売上高研究開発費率は一二・五%、研究開発費は営業利益の三分の一の水準で、まだまだ余裕がある。

 

 売上高営業利益率は三八・二%で、大手九社中卜ップの山之内製薬の二〇・二%をはるかに上回っている。四、五年後には、四〇%の大台に乗ることも可能とみられる。

 

 自社開発品比率が高いだけに、原価率はきわめて低く(総利益率は高く)、高収益性をサポートしている。