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塩野義製薬:抗生物質依存体質からの脱却

 

 売上高四位、営業利益は六位。抗生物質の比率が高い。

 

 主力の抗生物質は競争が激しく、新製品が続々と登場するため、ライフサイクルは短期化している。当然、価格競争も厳しく、薬価改定の影響を受けやすい。

 

 業績は、八九年三月期をピークに二期連続して減益になった後、徐々に回復してきたが、成長軌道に乗るためには。抗生物質依存体質”からの脱却が絶対条件といえよう。

 

 大型新薬の投入は、抗生物質分野に集中していたが、九〇年に抗アレルギー剤「トリルダン」、九一年に降圧剤「ロングス」、九三年に超音波造影剤「アルブネックス」を発売し、抗生物質以外の分野でも大型化が期待できる製品が揃ってきた。

 

 また、制ガン剤「アスプラ」も九四年中の発売が見込まれるほか、喘息治療薬「s‐1542」などがフェーズⅢにあり、開発領域は広がりをみせつつある。「学者さん集団」という風評を払拭できるかどうか、これからが正念場だろう。

 

 大手では国際化の進展が最も遅れており、革新性の高い分野での基礎研究の充実とあわせ、課題は多い。

 

 研究開発拠占は、大阪・福島区の研究所のほか、豊中市神崎川分室、摂津区に医科 向学研究所、滋賀県に油田ラボラトリーズを設置している。

 

 「営業の塩野義」といわれるほど営業力は強く、MRの数は一五〇〇人に達している。売り上げ規模から比較すると、かなり多い。数に物を言わせた積極的な営業活動は、これまで大きな武器だったが、流通改革によってMRの役割も変わりつつあり、同社もMRの質の向上をはかっている。豊富な人材をどう活かすかも、重要な戦略課題の一つといえよう。なお、専門的なMRを置くことには否定的だ。

 

 国際的な新薬としては、九二年一一月に発売された抗生物質「セフテム」は欧米にも進出する予定で、国内だけでなく海外でも大型化が期待されている。「セフテム」に続く新薬が開発されれば、海外戦略も進展しよう。

 

 売上高営業利益率は八位。九四年度にはさらにポイントが下がりそうで、人員削減や研究の効率化などによる収益の改善が急務といえよう。

 

 研究開発費、対売上高研究開発費率は、ほぼ横ばいの状態が続いている。