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新薬承認審査:日米欧三極統一のガイドライン

 

 

 新薬承認に関する国際化も、急ピッチで進展していいる。

 

 日本の場合、製薬企業は薬事法の規制により、新薬の承認審査資料を厚生省に提出しなければならない。アメリカでは、FDA(食品医薬品局)への提出が義務づけられて いる。

 

 このため、日本の製薬メーカーがアメリカで新薬を発売しようと思えば、たとえ国内で承認申請されていても臨床試験を再度行なったり、異なる様式で申請データを作成しなければならず、メーカーの負担も重かった。

 

 ところが、日本のメーカーが開発した新薬を欧米で販売するケース、あるいは欧米のメーカーが開発した新薬を日本で販売するケースが急増しかことから、世界レベルで承認審査の迅速化がはがられることになった。

 

 新薬承認申請データの相互受け入れなどを促進するための第二回新医薬品承認審査ハーモナイゼーション国際会議(ICH)が九三年一一月、アメリカで開催(第一回は九一年一一月ベルギーブリュッセルで開催)され、医薬品の子孫への影響を調べる生殖発生毒性試験、高齢者に使用される医薬品の臨床試験、安定性試験の三項目について、日米欧三極統一のガイドラインが承認・確定された。このほか、臨床的安全性データ管理など八項目に関するガイドライン原案も固まった。

 

 これで、医薬品承認申請に必要な品質・安全性・有効性のデータに関する規制を共通化し、優れた医薬品を迅速に三極の患者に供給しようとするICHの目標に一歩近づいたことになる。

 

 ICHの統一ガイドラインによって、製薬メーカーは申請のための臨床開発負担が軽減する。その一方、ICHのガイドラインは三極のうちで最もきびしいレベルに設定される傾向が強く、日本のメーカーの負担が増すケースもある。たとえば、今回確定した安全性試験のガイドラインは従来の日本の規制よりきびしく、高齢者の医薬品に関する規制は日本にはなかったものだ。それでも、総合的に判断すれば、統一ガイドラインの設定は、製薬メーカーにとってはデメリットよりもメリットのほうが大きいとおもわれる。