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「プログラフ」の実用化研究を日米欧同時開発で進めた藤沢薬品工業

 

 

 生産、販売部門だけでなく、研究開発部門の国際化も進みつつある。

 

 日本で開発したものを海外で販売するというのが、これまでの日本の製薬メーカーの一般的な海外戦略だったが、日米欧の世界三極同時開発、あるいは海外で研究開発を先行させる企業も増加している。

 

  藤沢薬品工業が九三年七月に国内で発売した臓器移植時の拒絶反応抑制剤(いわゆる免疫抑制剤)「プログラフ」は、日米欧の世界三極同時開発で実用化研究を進めていたもので、世界同時発売にはならなかったものの、今後、世界各国で販売される見通しだ。

 

 臓器移植時に威力を発揮する「プログラフ」に対するニーズは、日本国内よりも欧米のほうが大きい。脳死移植が認められていないわが国では、「プログラフ」が活躍できるチャンスは生体肝移植という狭い範囲に限定されている。一方、欧米では臓器移植は一般化しており、免疫抑制効果が既存薬に比べて格段に高く、しかも副作用の少ない「プログラフ」に対する潜在ニーズは相当大きい。

 

 アメリカで、「プログラフ」開発の中心的役割を果たしたのがピッツバーグ大学医学部。同医学部は、アメリカにおける年間約三〇〇〇例の肝臓移植のうち三分の二を手がけており、アメリカで発売されれば急速に普及するとみられる。

 

 ヨーロッパでも、九三年六月のドイツを皮切りに主要国での申請が進んでおり、九四年以降順次発売される見込み。「プログラフ」のピーク時年商は、世界合計で五〇〇億円になるともいわれている。

 

 国際的に通用する医薬品を開発するためには、より患者の多い国、地域で臨床試験を行なうべきなのだろう。