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販売体制の整備を先行する武田薬品

 

 なにをもって国際化が進んでいると判断すべきか難しいところだが、やはり海外で自社製品がどれくらい売れているか(しかも自社ブランド名で)という点で比較するべきだろう。

 

 販売体制の整備で他社を引き離しているのが武田薬品工業だ。米アボット社との合弁会社「TAPファーマシューティカルズ」、仏ルセルーユクラフ社との合弁会社(九五%出資子会社)「ラボラトワールータケダ」など、欧米に四つの開発・販売子会社を持ち、九二年度の売上高は六三七億円に達している。これは、円高の影響を吸収したうえで、前期比三〇%の大幅な増収で、九三年度も二五~三〇%の増収が予想されている。

 

 海外から配当を受け取っているのは、大手製薬メーカーの中では同社だけだ。また、ロイヤリティ(技術料)収入も順調に拡大している。

 

 藤沢薬品工業は、欧米企業を積極的に買収してきたが、九二年度より大幅赤字を計上している米国子会社(フジサワUSA)が収益上大きな重荷になっていた。しかし、九 二年以来販売中止を余儀なくされていた後発品の販売再開許可に加えて、臓器移植時の拒否反応抑制剤「プログラフ」が九四年前半にもアメリカで発売されるため、不振脱却のメドが立ってきた。

 

 山之内製薬アイルランドエ場のほか、ヨーロッパに開発・生産・販売の子会社ブロカデスーファーマを持ち、欧州市場の開拓を進めている。アメリカでは、八九年にシャクリーコーポレーションを傘下に収め、将来的には同社の生産部門を医薬品生産に活用する方針。あとは販売網の整備が課題だ。

 

 三共は買収したドイツのルイトポルドーファルマ社を通じて欧州市場での販売網の整備を進めているが、まだ育成中といったところだ。

 

 中外製薬はアップジョンと合弁で中外アップジョンを設立したが、アメリカでのアムジェッ社との特許紛争によってEPO、G‐CSFのアメリカ国内での臨床試験と販売を断念(日本やヨーロ。パなどアメリカ国外での販売権を得ることで和解)し、合弁会社も解消してしまった。その一方、イギリスに全額出資の販売子会社「中外ファーマーユー・ケー」を設立し、G‐CSFを自販する。

 

 買収などの方法をとらず、直接ヨーロッパに販売子会社を設立したのは、日本の大手製薬メーカーでは同社が初めて。当面は英国内での販売を担当し、ヨーロッパでは米ローヌ・プーラン・ローラー社との合弁会社「中外・ローヌ・プーラン」を通じて販売。三年後に自販体制に移行する方針だ。他の大手メーカーは、海外に自社の販売網は持っていない。