医療英語の翻訳会社BEST3

医学論文・治験文書・症例報告書・医療機器マニュアルなどの英語翻訳サービス

欧米より二〇年は遅れている国際化

 

 

 

 周知の通り、わが国の膨大な貿易黒字を削減することが、国際協調を推進していくうえで重要な政策課題の一つになっているが、わが国の医薬品の貿易額はずっと入超の状態が続いており、こと貿易問題に関しては製薬メーカーは批判を受ける立場にない。

 

 従来、日本の製薬メーカーは国内市場だけを重視し、それでも成長できた。海外に目を向ける必要がなかったのは、国内の医薬品市場が高成長していたためだが、八〇年代以降市場の成長が鈍化し、さらに外資などの本格参入によって競争が激化したことから、新たな成長戦略、すなわち国際化を迫られている。

 

 国際化機運の高まりを背景に、ここ数年、日本の製薬産業の国際化は着実に進展している。

 

 製薬協が会員企業八八社のうち外資系を除く六六社を対象に実施した海外での活動状況調査によると、九三年三月末現在、海外拠点を持つ企業は四二社、延べ拠点数は二四五ヵ所だった。この数字は、九一年に比べて、それぞれ一一%、三〇%増加している。

 

 拠点を地域別にみると、アジアーオセアニア三七%、西欧三四%、北米二六%となっている。また、形態別内訳は、全額出資子会社(三五%)、支店・事務所(三〇%)、合弁会社(二五%)の順。

 

  一方、海外で研究開発活動をしているのは三八社で、九一年より二七%増加している。総研究開発費に占める海外研究開発費の割合は平均三・三%だった。ただし、三八社中六社は海外研究開発費率が一〇%以上だった。

 

 医薬品を海外生産しているのは二〇社で、九一年に比べ三社増加している。このように、拠点数、研究開発、生産といずれの項目においても、日本の製薬産業の国際化が進んでいることがわかる。

 

 とはいえ、欧米のメーカーに比べれば、日本の製薬メーカーの国際化の進展状況はかなり見劣りする。欧米の主要メーカーは七〇年代には国際化を完了し、それ以降、対日攻勢を強めている。

 

 「日本の製薬メーカーが国際化という点で欧米に追いつくには、あと二〇年はかかる」大手製薬メーカーというのが偽らざる心境なのかもしれない。