2014-05-27から1日間の記事一覧

脳性マヒ

脳性マヒは、発達期になんらかの脳損傷により中枢性運動障害を示すものをいう。したがって運動障害のみではなく、同時に知能障害を伴うことが多い。やや年代は古いがDenhoff のような脳性マヒ者の知能指数分布のシェーマを示している。しかし、脳性まひの病…

クレチン症、ローレンス・ムーン・ビードル症候群、コルネリア・ド・ラング症候群

甲状腺機能低下症(クレチン症) クレチン症は先天性甲状腺機能低下症のことであり、先天的な甲状腺の形成不全によるものが多い。クレチン病では、甲状腺ホルモンの合成・分泌の障害により、身体発育障害と知能障害をひきおこす。したがって早期に発見し早期…

先天性代謝異常:フェニールケトン尿症、ガラクトース血症、脂質代謝異常

先天性代謝異常症とは、病的遺伝子により劣性遺伝形式によるものである。病的遺伝子とはある酵素が先天的に欠如しており、そのために脂質、アミノ酸、炭水化物などの代謝異常をひきおこす。これらの先天性代謝異常症による知能障害は約100種類あるといわれて…

ダウン症候群:標準型トリソミー、転座、モザイク

ダウン症候群 a。名 称-イギリスの医師であるダウン(Down、 J。 L。 H)が、 1866年に「蒙古人型白痴」として報告した。それ以来「蒙古症(mongolism)」という名称が用いられていたが、原因が明らかにされた今日、彼の名にちなんで「ダウン症候群」とよばれ…

染色体異常による疾患:クラインフェルター症候群、ターナー症候群、超女性症候群など

染色体異常 (1)正常な染色体 正常なヒトの染色体数は46本であり、そのうち2本は性染色体で、残り44本は常染色体である。性染色体は女性ではX2本、男性ではXとYの1本ずつである。正常なビトの染色体核型を示した。常染色体はその形により1番から22番…

先天性奇形:水頭症、小頭症、風疹症候群

先天性奇形という概念は、遺伝子レベル・染色体レベルおよび受精後の胎生期レベルでの種々の原因による形態の異常をいう。原因については前節で述べてあるので、ここでは先天性奇形のうちで知的発達の障害を伴う主なものについて述べる。 (1)水頭症(hydroc…

「仮性精薄」について

「仮性精神薄弱」とは、知能の発達障害が一次的に存在するのではなく、視覚・聴覚障害あるいは言語障害や環境要因、愛情剥奪(maternal deprivation)等により二次的に知的発達障害をひきおこしている状態をいう。したがってこの場合の知的発達障害は可逆的な…

 知的発達障害の生物学的要因:受精前(遺伝子、染色体の異常)

ヒトの発生過程では、さまざまの障害をおこしうる要因がある。ここでは受精前、胎生期、周生期そして出生後のそれぞれの時期に分けて述べる。 受精前(遺伝子、染色体の異常) a。遺伝子の異常一遺伝子の本体はDNAであり、染色体のなかに一定の順序に従っ…

知的発達障害の発達の特徴

知的発達障害は状態像としてとらえるとするならば、その障害の原因は種々であり、したがってその発達もかなり異なる様相を示すのは当然である。従来の研究では、知的発達障害児が健常児といかに異なっているかを解明することに重点がおかれてきたが、むしろ…

知的発達障害の定義と分類

知的発達障害とは、精神遅滞(mental retardation)、精神薄弱(mental defi-ciency)とほぼ同義の語と考えられる。 知的発達障害の定義としては、しばしば引用されるのがアメリカ精神薄弱学会(AAMD)の定義である。それによると「一般的な知的機能があきら…